ただ彼を好きでいたいだけなのに、それさえ許されないみたいでかなしい。まるまま爬虫類になってぴったり眠りに閉じる彼のとなりに、その温度のない鱗に自慢の毛並みをきっちり隙間なくくっつけてみたいだけなのに。そこはとっくに満員なのだ。たったひとりとたくさんで。
 でもオセロットはスネークのそんなところも好きだ。愚かで哀れで気高く強い。どんなところも。
 いまだけ名前で呼んでほしい。







よすが
お題:濁声
20100502
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